奈倉まゆみの描きつづり

twitterのまとめ、自作のイラストや漫画、思ったことなど

平安時代

忘れ物の枕箱に添えまして

藤原実方、道信、公任のやりとりが好き。という話。 「忘れ物の枕箱に添えまして」 (かなり脚色しています) 妄想を加えると、実方は枕箱を玉櫛笥(玉手箱)に例えてるんですよね。 そういう歌は他にもあるのですが、ひょっとしたら、本当に乙姫様にもらった…

恋心を捨てるために

今回は『宇治拾遺物語』巻第三 十八「平貞文本院侍從等ノ事」の話でも。 平仲こと平貞文は、好色な男で、彼に振り向かない女はおらず。そんな彼を無下にはしないのに、なかなか心をゆるさないのが本院侍従という女房。 彼女は醍醐帝の后穏子に仕えています。…

脩子内親王が隆家の屋敷に遷ったことについて

怠けてしまい、久しぶりの更新となってしまいました。 藤原行成の日記『権記』も読むのを怠けていたので、久しぶりに続きを読んでいるところです。 一条天皇が亡くなった時のことも、いろいろ感慨深いことがあったのですが、今回は、そのあとの脩子内親王が…

道兼は嫌われていたのか

前回の少し続きになります。 藤原道兼の縁組みもあり、藤原道信はいとこの藤原遠量の娘の聟になりました。 さて、この藤原道兼、道隆が亡くなったあと、めでたく関白になりました。 (この間に、道隆が息子の伊周を後継者にしようとの画策があるのですが) …

朝顔を②

先に、藤原道信と婉子女王のことを書きましたが、北の方もまた大事な女性であったのではないかと思います。 nakuramayumi-diary.hatenablog.com 正歴五年七月十一日(994年8月20日)、藤原道信は患っていた天然痘が重篤化し、亡くなったそうです。 いたうわ…

朝顔を①

正暦五年七月十一日(新暦994年8月20日)は、小倉百人一首にも歌のある藤原道信の命日です。 藤原道信の有名なエピソードと言えば、花山天皇が出家したのち、宮中を出た元花山天皇女御婉子女王に懸想していたものの、婉子女王が藤原実資の妻となってしまったた…

歌枕見て参れ

ある日、宮中の殿上の間で、藤原実方は、藤原行成になにやら気に食わないことがあり(歌をバカにしたとも)、行成の冠をはたき落としてしまった。 当時、髻を晒すことはとてもみっともない事である。ここは貴族達の詰め所で、隣は天皇のおわすお部屋。行成に…

公任と遵子と香①

『大鏡』を読むと、円融天皇の二番目の皇后で、藤原公任の姉は、信心深く、また、羽振りがよい女性だったのだろうかと思います。 (漫画は創作です) https://twitter.com/nakuramayumi_u/status/1262763632191913987?s=20 『紫式部日記』の中で、宮中に盗賊…

幼少の頃の実方と済時の北の方のことを想像してみた

百人一首の「かくとだに~」の歌で有名な藤原実方。 その生年はよくわかりません。 天禄三年(972年)に左近衛将監になったところを、十五歳前後とされているようです。 では、実方の父定時がいくつくらいで亡くなったんだろうと考えてみました。最終官暦は…

藤原道雅と當子内親王のこと

藤原道雅と言えば、百人一首の荒三位とか左京太夫道雅という呼び名が有名でしょうか。 道雅は『枕草子』では松君という幼名で登場します。 祖父道隆は関白で、娘の定子中宮が一条天皇の寵愛を一心に受け、栄華の極みにあった一家は「中関白家」と呼ばれてい…

大鏡の飲み友トリオ

大鏡に出てくる飲み友トリオ 藤原道隆 藤原朝光 藤原済時 https://twitter.com/nakuramayumi_u/status/1219580905368387587?s=20 古代、髻を晒すのは、ズボンを穿いてないのと同じくらいはずかしかったとか言うけど、そうしたら、大鏡で、牛車で烏帽子を被ら…

歴創版日本史ワンドロ(藤原公任・定頼)

#歴創版日本史ワンドロワンライ 第15回お題「儀式」「親子」「親子」で、藤原公任・藤原定頼父子を描かせてもらいました。父公任の才を引き継ぎ、華やかな貴公子だった定頼は、両親に大事に育てられたのだろうと思います。 pic.twitter.com/EqMP9iHwAR — 奈…

歴創版日本史ワンドロ(花山天皇、馬内侍、和泉式部、大蔵種材)

最近参加した歴創版日本史ワンドロをまとめました。

 道綱と実方、歌友って感じでいいなという話。(創作多め)

『実方集』を読んでいて、藤原道綱と藤原実方って、歌友って感じでいいなと思い、想像を膨らませてみました。

梅雨はまだか

Twitterで、「掃晴娘」(さおちんにゃん、そうせいじょう、簡体字: 扫晴娘)というものを見かけたので、興味が湧いて、ちょっと調べてみました。

公任と花山院、「紅葉の錦」をめぐって

『十訓抄』の話がおもしろかったので、その話を元に描いてみました。

藤原義懐の出家

藤原義懐と寛和の変

藤原道長のこと

Twitterにあげていた藤原道長の創作漫画です。想像なので、史実とはほとんど関係ありません。

雷怖い

リクエストをいただいたので、雷と稚鮎をテーマに描いてみました。 雷と言うと夏のイメージですが、時には寒い冬に雷とともに雹が降ったり。 今回の漫画は描きあげるのが遅かったので、秋の雷雨ですが。

香を睦まじみ

コラボ中の小説版『あやし瞳の、艶姿』で香の話題が出たので、思いついた漫画です。

板挟みはツライ

ぼんやり『公任集』を読み返していたら、いとこの藤原実資と婉子女王の結婚した時の歌のやり取りを見つけました。 『大鏡」に藤原道信は婉子女王に懸想していたという記事が載っています。結局、婉子女王は藤原実資を選びました。 道信と公任は仲がよかった…

二人の間で解けたのは(公任と斉信)

平安時代、一条朝の四納言と呼ばれ、藤原道長の優秀な部下でもあった藤原公任と藤原斉信の関係は興味を惹かれます。

清少納言と藤原行成

枕草子の記事を読んでいると、清少納言と頭の弁*1である藤原行成って仲がいいなと思います。 行成の前に頭の中将をしていた藤原斉信とも仲が良いですが、ちょっと大人な付き合いに見えます。 清少納言は、いつもかっこいい!と言ってますが、一線は越えませ…

崇徳院と西行

先日描かせてもらった漫画に少しだけ駄文を添えさせてもらってます。 それから、描いてもらったイラストの紹介も。

藤原実方のことを少し

最近、知ったのですが、歌人が個人で和歌をまとめた私家集というものが結構残っているのですね。 古典文学に詳しい方からすると、何を今さらと思われてしまうかもしれませんが、和歌と言えば、浮かぶのが、百人一首と勅撰和歌集なので。 ちょっと資料を探し…

五位摂政と花山院、一条天皇の反故を破った道長のこと

花山院と藤原惟成のこと 一条天皇の遺文を破った藤原道長のこと など にわか知識ですが、twitterの記事をまとめています。

春めいてきて

すごく寒かった日々が嘘のように暖かくなり、九州は梅が見頃です。 近所ではうぐいすも頑張って鳴く練習をしていました。それにちなんでの4コマ漫画と、イラストメイキングです。

打毬の話を少しだけ

きたむら慧さんへの誕プレや嬉しいコラボ、「打毬」の話など、ざっくりと。

そろそろ梅の頃

今年はなかなか梅が咲きません

祖母の話

たまには祖母の話のことでも。 挿絵を描かせてもらったことや先日描いた四コマ漫画なども